揚げ物、油料理、肉料理について
油の摂り方の今昔
昔は油を植物から分離させて油だけ絞りだして食べるという食習慣はあまりありませんでした。 昔、油はたいへん貴重なものでした。現在ほど油を豊富に使える状態ではありませんでしたから、貴重な油を少しずつ使っていたので、あまり油の害が出るほどではありませんでした。 最近は油を化学薬品で抽出したり、機械で高圧をかけて大量に絞り出し、ボトルに入れたものが販売されています。 人体に必要な油分はもともと、一物全体的で穀物や、植物、動物から摂っていたのです。胡麻や大豆、ひまわりの種とか、こういう種子をそのまま食べて、植物の油を摂るのが昔ながらの摂り方でした。
油という部分食の問題点
植物は、本来、大豆、菜種、コーンなどの種子の中に油を分解する脂肪分解酵素をもっています。豆を煮て食べると、脂肪分解酵素も一緒に摂ることになり、油という形で分離して体内に摂り入れることはなくなります。昔は大豆など穀物のまま食べて油分を摂り、油分のみ摂るという片寄った摂り方というのは、なかったのです。脂肪分解酵素と全く切り離してしまった油単体というものは、身体の中に入っても十分脂肪を分解して、細胞の代謝に上手にこれをとりいれていくような働きが弱くなっているものなのです。これが油という部分食の大きな問題点です。
不飽和脂肪酸は血栓、しみの原因
人工的に抽出した油は、分離されてたいへん不安定であり、酸素に飢えている油で、ものすごく酸化しやすい特徴をもっています。それ故、植物油を私たちが食生活に摂り入れると、身体の中に入った油は、私たちの血液の中の酸素をどんどん奪って、酸素と化合して、過酸化脂質になりやすいのです。非常に不安定な不飽和脂肪酸の油になります。
また植物油を食べると、血液中の酸素を奪われるだけではなく、過酸化脂質になった油は、私たちの身体の中で、陽性の赤血球までも破壊してしまう極陰性の性質のものに変化してしまいます。更に赤血球の中に含まれている血小板などと、酸素が直接結びついて、体内での凝固作用が起こって、末梢血管や心臓あるいは腎臓、脳細胞の末梢血管で、血栓を起しやすくなります。
この陰性の酸化した油は、陽性の強い皮膚表面や静脈に集まります。静脈の中に過酸脂質が停滞して、末梢血管で凝固作用を起し、その部分の代謝を止めてしまいます。これが、シミなどの原因にもなるのです。 天ぷらや揚げ物、油料理を多く食べる人は、肌が非常に汚れて、シミなどが多くなっていきます。
食品の陰陽の性質
食品の陰陽の分類で陰性の性質は細胞を緩め、肥大させ、濃度を薄め、冷やし、溶解し、破壊していく性質があります。砂糖や果物、ジュース類、甘い物、ナッツ類、酢、アルコール、蜂蜜、青汁、牛乳などたくさんあります。 油が変化した過酸化脂質は極陰性の性質を持っています。更に破壊作用の強い極陰性のものに化学薬品、麻薬や農薬などがあります。放射能は陰性の極で瞬時に細胞を破壊してしまうものです。食品の陰陽の性質を理解して食べないと知らないうちに病気になっていきます。
油は体内の血液を汚す
揚げ物、油料理、肉料理をした時のフライパンや鍋、お皿のベトベト、ギタギタは大変厄介ですね。洗剤でよく洗わないとなかなか落ちません。油のついた鍋の中の水にキレイなお皿や手を入れると同じようにベトベトになります。座礁した船舶から流れ出る油を処理するのがいかに大変か、又、長い期間、魚介類や海藻類に与える影響も多大なものです。
同じように体内に入った油は体内の血液や血管、内臓をベトベトに汚していきます。体内に洗剤を入れて掃除することはできません。油分を分解するまで相当の時間がかかります。長い間、クリーニングしない換気扇のベトベトの状態を誰もが体験していることでしょう。体内があのようになると考えたら油料理は恐ろしくて食べられなくなるくらいです。 このような性質をもった油を料理に使う場合は、できるだけ少なくすることが大切です。
油料理は少なめに
煮物などでも、油がギラギラ浮くほど入れるのではなく、極、少量を点滴するくらいにして下さい。野菜の中には、この油を分解する酵素もあるので点滴くらいの少量でしたら問題はありません。 天ぷらもたまにはいいですが、天ぷらや揚げ物を毎日のように食べる人は要注意です。外食やホカ弁には揚げ物のオカズが多いので注意して下さい。天ぷらソバやうどん、ラーメンも油分が多くなるので気をつけて下さい。 天ぷらや焼肉、ラーメンなどは食べる時は実に美味しいものです。しかし、それを食べることで体内がどのように変化していくのか、よく考えて頻度を少なく、少量にする心がけが必要です。
油料理を多く食べる人は油の性質そのものの害に、除草剤の害が加わり肝臓が悲鳴を上げるくらいになっていきます。肝臓で全て処理を受け持つにはあまりにも負担が大きいので、その毒素を皮膚表面に出そうとしてシミも多くなり、肌荒れがひどくなっていきます。