世界の飢餓問題を解決していくべき私達の決意

貧しい人達の飢餓が起こる原因

日本や先進国の豊かな国は、食料をゴミとして捨て過ぎています。東京都23区の家庭から1日にゴミとして捨てられる食物の量は、アジアの50万人以上が1日に食べる食料分に相当するというのです。日本や先進国の人はたくさんの肉を食べます。その肉を生産するのに大量の穀物が牛や豚、鶏の飼料として必要とします。その大量の飼料穀物を生産しているのは貧しいアジアやアフリカの人達です。その穀物を畑ごと非常に安い価格で大手商社は買い付けていきます。アジアやアフリカの貧しい国の貧しい生産者は、農場の労働者として家族さえも生活できないほどの安い賃金で働き、大手商社は超低価格で全ての穀物を買い上げていくのです。先進国の肉類の消費量増加は、飼料用の穀物消費量が増え、国際穀物市場における穀物の価格の上昇を招き、貧しい人々が毎日食べるのに最低限必要としている穀物さえ高くて買えなくなっていくのです。

このようにしてアジア、アフリカなどの貧しい人達の飢餓が起こる原因になっていくのです。私達先進国の人々が肉を食べるのを控えれば世界の穀物は大量に余るのです。牛肉1キログラム生産するのに11キログラムの穀物が必要です。アメリカやヨーロッパの人達は肉を主食のようにはんぱではないほど大量に食べています。

世界の生活基準を平準化

アメリカ人の穀物消費量の平均は年間800キログラムで、その5分の4以上が間接消費(穀物を一度動物に食べさせ、その動物を食べるという消費方法)です。一方、貧困層の人々の穀物消費量は年間200キログラムに満たないのです。 その肉食によって肥満になり、心臓病になり、多くの病気の原因になっていきますがそれでも肉食は益々増え続けているのです。世界の人々が肉食を少なくすれば穀物が余り貧しい人達が食べられるようになるでしょうか。

実際は貧しい人に回る穀物はやはり足りないまま続いているのです。問題は世界の人々が皆んな貧しい人を助け、世界の生活基準を平準化しようと決意しなければなかなか解決しないと思います。人々の心の中にエゴがあり、自分や家族以外のことにあまり関心を持たない生活をしているので人のことまで助けようとは思わないでしょう。もし、自分の子供や親、身内が外国で貧しく食べられない人がいたら助けないでおられるでしょうか。 何をしていてもそのことが気になり、一刻も早く食べ物を届けてあげたい気持ちになり、毎晩、泣かずにおれず、助けに行くまで無事でいてほしいと祈らずにはおれないと思います。人類は一家族と言われています。世界のどの民族、国の人も皆一つの家族なのです。

慢性的な貧困の原因

人類の飢餓問題は色々な原因で起っています。紛争などが起きると、たくさんの人が家や農地など全てを捨てて難民キャンプなどへ避難せざるを得なくなり、地元に残ったとしても、危険で農作業もままならず、食糧の確保は困難を極める為に飢餓になります。自然災害 地震や津波、洪水、干ばつなどの自然災害が起きると、農作物が被害を受け、人々は家や家財、仕事などの生活基盤を失ってしまいます。最近は、異常気象の影響などで自然災害による被害は更に深刻になっています。 貧しい農民は農業を行うための土地や水、種を確保する資金がないため自給自足できず、貧困や飢餓から抜け出せず、子どもにも教育を受けさせられない為、慢性的な貧困となっていきます。

その他、農業基盤の不整備、乱開発による環境破壊なども飢餓の原因となっています。 肉の生産に穀物を大量に使う問題の他に食用油の生産にもたくさんの穀物を使います。最も多い大豆油1キログラム作るのに5キログラムの大豆を使います。世界中でほとんどの料理に油をたくさん使います。この油料理が人類の健康を害しているきな原因になっているのです。又、高給な魚介類を養殖する為にも大量の穀物を使います。

世界の飢餓問題を解決していく方法

世界の飢餓問題を解決していくには世界の人々、特に日本やアメリカ、先進国の人々の食生活を根本から変えていく以外にありません。肉食、魚介類、油料理を極力少なくしていき、穀物を貧困、飢餓で困っている人々に十分に配分されるようにしていくしかありません。食欲という欲は非常に深い本能欲なのでそう簡単に食習慣を変えることはできないと思います。 少しづつ粗食(素食)に変えている皆様には問題なくできるかもしれません。

しかし、これを周りの隣人、他人に伝えて感化させ食習慣を変えていこうと決意してもらうにのは容易なことではありません。今の自分の生活基準は世界の貧困層から比較すると相当高く、すでにたくさんの心情の負債を負っているので、こんなに美味しい物を食べて申し訳ない、すみません、と詫びる心が必要だと思います。

近い将来必ずあなた達を助けに行くから待っていて下さい。と祈る心情が必要だと思います。日本やアメリカ、先進国は貧しい国にたくさんの食糧支援を行っていますが、配布組織やエゴの問題でなかなか食糧が末端の貧しい人々に行き渡っていない場合があります。食糧支援だけでは、根本的な解決には繋がりにくいのです。人類全体の幅広い意識改革をしていくしかないのです。人類皆、兄弟姉妹という深い愛情から貧しい人々を助ける為に食事を質素にしていきましょう!という社会運動を広めていくしかないように思います。1日1ドル(100円)以下で生活している人たちが12億人います。1日2ドル以下では30億人もいます。

大切な事は隣人に対する関心

人類の飢餓問題を一度に解決できる画期的な方法はありません。国ごとに人々の食生活と習慣が異なり、又、育つ動植物が異なるからです。大切な事は隣人に対する関心です。自分がお腹一杯ご飯を食べる時誰かお腹を空かせている人がいないか見渡すことのできる心を持つことが大切です。人類の飢餓問題を解決しなければ、この世界に本当の平和はありえないのです。すぐ横に空腹で死んでいく人がいるのに、それをそのままにして世界平和を語るのはあり得ないことです。